コウモリの習性とは?特徴や被害内容、対策を紹介

更新日
2025.12.02
コウモリの習性とは?特徴や被害内容、対策を紹介

「最近羽音や鳴き声がうるさい。まさか屋根裏にコウモリでもいるんじゃ?」
「軒先でコウモリを見かけてなんだか不安。襲ってきたり、かまれて病気になったりしない?」
家の周りをコウモリが飛んでいると、不気味な姿からなんとなく不安になりますよね。

でも大丈夫!コウモリは蚊やカメムシを大量に食べてくれる益獣で、コウモリが直接的な原因となり病気になった例は今のところ日本ではありません。

ただしコウモリは家に住み着くと砂山のような大量のフンをして、鳴き声や羽音が不快な害獣になります。

そのためもし住み着いてしまった際には、迅速な対応が必要です。
この記事で適切なコウモリの対処法を解説するため、もしコウモリで不安がある方は参考にしてください。

もし今コウモリで不安な思いをしていたとしても、この記事を読めば正しい知識が手に入り不安が和らぐことでしょう。
今コウモリで頭を悩ませているなら、この記事を参考にしてください。

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目次

コウモリの習性や特徴

コウモリの生態を解説

「コウモリって鳥?何類なの?」
「コウモリってなんだか怖い……襲ってこないかな?」
コウモリは怖いイメージが強く、生態がわからないと恐ろしい生き物のように感じますね。

コウモリはほぼ全世界に生息する、哺乳類です。
日本には30種を超えるコウモリが生息していますが、ほとんどは自然のなかで虫を食べて暮らしているため無害です。

しかし民家に住み着くとフンや鳴き声で住民を困らせる害獣となるため、対策が必要です。正しい知識を身に着ければコウモリは怖くないため、生態を見ていきましょう。

習性

コウモリ全般の習性をざっくりと解説します。
コウモリの食べ物は蚊やカメムシなどの小さな虫、花の蜜や果物です。

コウモリといえば血を吸うイメージがありますが、血を吸うのは亜熱帯地方にいる一部の種類で日本にいるコウモリはほぼすべて虫を食べて暮らしています。
(沖縄県にいるオオコウモリ類などは、果物を食べています。)

コウモリは虫をよく食べ、アブラコウモリの場合一晩に500匹の虫を食べているといわれています。

またコウモリの習性といえば、エコーロケーションが有名です。
エコーロケーションとは、超音波を発し音の反響で獲物や障害物を把握する能力のことです。

このエコーロケーションも、害虫対策に役立っています。
コウモリの超音波をまねた音を果樹園で流したところ、果物を食べる蛾の数が減ったそうです。
蛾が超音波を聞き、果樹園にコウモリがいると勘違いして逃げ出したようです。

このようにコウモリの習性は害虫駆除に役立つため、コウモリは益獣として大切にされています。

しかし近年では、民家に住み着き騒音やフン被害をおこすため問題になっています。
コウモリは夜行性で虫を食べるため「日暮れを過ぎた頃に羽音や鳴き声がする」「昆虫のかけらの入ったフンを大量に見つけた」なら、コウモリが住み着いている可能性が高いでしょう。

コウモリは益獣ですが民家に住み着くと害獣になるため、気が付いたら早めの対策が必要です。

参考:庫本正|コウモリの進化と生態(最終閲覧日:2025年11月25日)
参考:農研機構|コウモリを真似た超音波でガの飛来を阻害(最終閲覧日:2025年11月25日)

日本に生息しているコウモリ

日本には30種を超えるコウモリが生息しています。
ほとんどのコウモリは山で暮らし、害虫を食べているため益獣として扱われています。

ただしなかには民家に住み着くアブラコウモリのようなコウモリもおり、害獣として扱われる場合もあります。

ペストコントロール引用写真_アブラコウモリ
出典:公益社団法人日本ペストコントロール協会|アブラコウモリ

名称:アブラコウモリ(イエコウモリ)
生息場所:ほぼ日本全国
被害の多い場所:屋根裏、戸袋や軒の隙間
大きさ:体長約5cm、羽を広げると約20cmになる
食性:虫
活動時期:春~秋、冬は冬眠する
活動時間:夜行性、日没後
出産時期:夏(6月下旬から7月上旬)

アブラコウモリは日本全国に生息し、都心のビルの合間から自然の多い地域までいたるところで見かけます。
民家に住み着くことが多いため、イエコウモリとも呼ばれています。

アブラコウモリの特徴

アブラコウモリの特徴は、その小ささと赤ちゃんの数です。

アブラコウモリは羽を広げるとスズメほどの大きさになりますが、体長はハムスター(約20cm)よりも小さな動物です。
1cmの隙間があれば侵入できるといわれ、わずかな隙間からも家の中に入ってきます。

そのためエアコンホースのすき間からエアコン本体内に入り込んで住み着くこともあり、エアコンの故障の原因になることもあります。

またたいていのコウモリは1度に1頭の赤ちゃんしか産みませんが、アブラコウモリは1度の出産で2頭~4頭を産みます。

出産時期が限定されるため爆発的に増えるわけではありませんが、一度に産む赤ちゃんの多さはアブラコウモリの特徴でしょう。

参考:大沢 啓子、大沢 夕志|家屋・建物内をねぐらにするコウモリ(最終閲覧日:2025年11月25日)
参考:国立環境研究所 侵入生物DB|アブラコウモリ (最終閲覧日:2025年11月25日)

コウモリは益獣ですが、民家に住み着くと困った被害を引き起こす害獣になります。
その被害を次の章で見ていきましょう。

コウモリによる被害

アズサポートが施工したコウモリ駆除現場にてスタッフが撮影

民家に住み着くコウモリはアブラコウモリが多いため、アブラコウモリの生態を中心に解説します。

アブラコウモリは、次のような被害を出します。

大量のフン尿をする

コウモリのフンによる悪臭が発生します。
またフンにカビが生えたり、ダニやハエなどの害虫が発生したりすることがあります。

羽音・鳴き声がうるさい

コウモリはネズミに似たキーキーという鳴き声を発します。
夜間や早朝に羽音や鳴き声を発して行動するため、不眠症になる方もいます。

コウモリは大量のフンをするため、ときに砂山のようにうずたかくなるほどです。
長年被害を放置した場合、駆除とは別に清掃費用が高くつくでしょう。

コウモリに気が付いたら早めの対処が必要です。

日本ではコウモリが直接的な原因となり、病気になった事例は今のところありません。
しかし野生動物のフン尿には病原菌が含まれている可能性があり、誤飲や接触をすると病気になるおそれがあります。
撤去の際には手袋やマスクを着用し、素手では絶対に触れないでください。

コウモリが住み着いたら対処が必要ですが、コウモリを許可なく捕まえることは法律で禁止されています。
その理由を次の章で解説します。

コウモリを勝手に捕まえると罰せられる

コウモリを勝手に捕まえると罰せられるおそれがある

コウモリは、行政の許可なく捕獲してはいけません。
行政への申請手続きがないと、罰せられることがあります。

ただし追い出しや予防は許可がいらないため、まずはそちらからおこないましょう。

野生動物には「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護管理法)」が適用されます。
鳥獣保護管理法は、コウモリを含む鳥獣の保護や狩猟に関する法律がまとめられたものです。

鳥獣保護管理法のコウモリに関する部分だけ解説すると、コウモリを捕まえるには行政に捕獲許可をもらわなくてはなりません。

しかし捕獲許可申請手続きは行政にもよりますが1週間から長いと1ヵ月ほどかかり、捕獲理由が認められないと申請もおりません。

許可を取らずに捕獲したり、コウモリを傷つけたりすれば、罰則の対象となることもあるため絶対にやめましょう。

このように許可をもらって、コウモリを捕獲するのは手間と時間がかかり、面倒ですね……。

しかしコウモリを傷つけずに追い出したり、コウモリが入って来ないよう侵入防止対策をするのは手続きなしで今日からでもおこなえます。

まずは追い出しやコウモリを寄せ付けない対策から始めましょう。
次の章でコウモリを家に寄せ付けない対策を解説します。

参考:環境省|捕獲許可制度の概要(最終閲覧日:2025年11月25日)

コウモリを家に寄せ付けないための対策

コウモリの追い出しや寄せ付けない方法

コウモリが住み着くとやっかいなため、予防で寄せ付けないようにすることが重要です。
ただもしもコウモリが住み着いた場合は、追い出しをしてから再発防止のための予防対策をおこないましょう。

1.コウモリが住み着いたら匂いで追い出す
市販のコウモリ忌避用スプレーやくん煙剤を散布します。
またコウモリはハッカ油の香りが嫌いだといわれているため、ハッカ油スプレーを散布します。

コツはコウモリが出ていくように、コウモリの侵入口から遠い場所から匂いを散布することです。

コウモリの侵入経路付近には、フンが落ちていることが多いです。
屋根裏通気口や屋根の上の隙間などをチェックしてみましょう。

コウモリの追い出し作業が終わったら、天井をつつくなどで反応がないことを確認します。
コウモリがいないとわかったら、コウモリ予防や侵入防止をおこないましょう。

2.コウモリの侵入防止をおこなう
コウモリが侵入してきたところ、侵入するおそれがある場所を塞ぎます。
約1cmの隙間があれば侵入するため、塞ぎましょう。

危険な場所は次とおりです。

  • 通気口や換気窓
  • エアコンやケーブルの引き込み口
  • 外壁のひび割れや隙間
  • 戸袋など壁の隙間に通じる場所

危険な場所はパテや金網で塞ぎます。
また応急処置としてガムテープも有効です。

高所の封鎖や侵入口の特定は個人では難しいため、もし不安を感じたら害獣駆除の業者に相談しましょう。

またうまく侵入口を塞いでも、そもそも倉庫や戸袋など塞ぐのが難しい場所もありますよね。
最後にコウモリ予防をおこないます。

3.コウモリ予防をする
固形のコウモリ忌避剤を散布したり、いらない布にハッカ油の香りをしみこませて置いたりと、コウモリ除けをします。
また戸袋やシャッターにコウモリが住み着いた場合は、戸の開け閉めが少ないケースが多いです。
毎日戸の開け閉めをおこない、コウモリが住み着かないようにしましょう。

また壁に止まっているコウモリを見つけたら、LEDライトなどの光を当てれば驚いて逃げていきます。

注意点ですがコウモリ対策には適した時期があるため、確認してからコウモリの追い出し侵入防止をおこないましょう。
次の章で理由を解説します。

コウモリ対策に最適な時期は?

コウモリ対策に適した時期は、春と秋です。
反対に6月下旬から8月上旬と冬はおすすめできません。

ただしこれらの時期でも追い出しが必要だったり、フン害で早急な対策が必要ならプロの害獣駆除の業者に相談しましょう。

コウモリの出産時期は大体6月下旬から7月上旬で、この頃に追い出し作業をおこなうとまだ飛べない子どものコウモリが建物内に取り残されます。

また冬はコウモリが冬眠しており、動きが鈍い時期です。
冬に追い出し作業をおこなうと、同じように動きの鈍いコウモリが取り残されるおそれがあります。

出ていかないコウモリを行政の許可なく捕獲すれば、罰せられるかもしれません。

この時期に追い出しが必要だったり、フン害などで急ぎでの追い出しが必要なら、コウモリを傷つけることなく対処できるプロに相談しましょう。

もし自分で追い出し作業をおこなうなら、コウモリがまだ赤ちゃんを生んでいない春か、子どもが十分に育ち飛べるようになった秋がおすすめです。

コウモリの予防策や家から追い出す方法をまとめました。
しかし「天井裏を掃除したり、忌避剤を散布したりなんて無理!」「隙間をふさぎたいけど高い所は怖い……」という方も多いでしょう。

もしコウモリでお悩みがあったらアズサポートにご連絡ください。

害獣駆除はお任せください

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追い出し・予防・清掃など、コウモリでお困りのことがあればアズサポートにご連絡ください。

アズサポートはお家の困りごとを解決する事業をおこなっている会社です。
例えば庭木の剪定や電気配線の修理など、住まいに関する困りごと全般に対応しています。

コウモリの追い出しもその業務のひとつで、無料の現地調査からはじめてコウモリに適切に対応いたします。
※離島については別途お客様とのご相談をさせていただく場合がございます。

またアズサポートは住まいに関する事業をおこなっているため、コウモリのフン尿の掃除、害虫駆除や侵入防止の工事までバッチリ!

さらに万が一コウモリを捕獲することになっても、狩猟免許(わな猟免許)や動物に関する法知識が豊富な職員が対応するため安心してお任せください。

コウモリでお困りならぜひアズサポートにご連絡ください。

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まとめ

知っているようで知らないコウモリの生態を見ていきました。
最後に記事の内容をおさらいします。

  • コウモリは虫をたくさん食べる益獣だが、家に住み着くと害獣になる
  • 民家に住み着くコウモリは体長5cmほどのアブラコウモリ
  • コウモリを自分で捕まえるには行政の許可が必要なため、許可のいらない追い出しから始めよう

コウモリはたくさんのフンをするため、清掃が大変です。
対処が遅れると追い出し費用とは別に、清掃費用がどんどん高くなるため気がついたときが対策のチャンスです。
早急にコウモリ対策を始めましょう。

また自力での対処が難しい場合は、アズサポートなどの害獣駆除の業者にご相談ください。

執筆・監修者

藤澤 隆太郎
アズサポート株式会社 害獣・害虫事業部 取締役部長
藤澤 隆太郎

害虫駆除、害獣駆除、鳥害対策の現場に立ち続けて10年超のプロフェッショナル。 保有資格は、しろあり防除施工士、防除業作業監督者、職長・安全衛生責任者教育と、シロアリ駆除やねずみ・ハクビシン・アライグマなど害獣駆除関連の資格を保有。駆除して終わりではなく、大切な「家」を守るために手厚いアフターフォローで末永くお客様とお付き合いできる関係を築いている。

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