羽アリとシロアリの違いや見分け方とは?特徴や大量発生する発生時期、対処方法を解説

更新日
2025.12.18
羽アリとシロアリの違いや見分け方とは?特徴や大量発生する発生時期、対処方法を解説

「羽アリとシロアリの違いって何?同じ種類の虫なの?」
「羽アリはシロアリの可能性があると聞いた。不安だから羽アリの見分け方を知りたい」

時期になると家の中や窓の周りで羽アリや羽アリの死骸がよく見つかります。
1匹2匹ならともかく、数十匹といると不安になりますよね。

羽アリは人間を噛んだり、何かを食べたりなどの被害を出さないため、気持ちの悪いことをのぞけば基本無害です。

しかし家の中で羽アリが大量発生していたら要注意!
家の中にアリの大きな巣があり、そこから出てきている可能性があるためです……。

また羽アリがシロアリの場合、家が食べられている兆候になりますので迅速な対応が求められます。
この記事では危険な羽アリとシロアリの違いを解説、羽アリを見分ける方法をわかりやすく説明します。

今回は羽アリの見た目の違いや時期や出現場所など、虫に慣れていない方でもすぐにわかる見分け方を紹介しています。
羽アリでお困りなら、まずはこの記事を読んで羽アリとシロアリを見分けてみましょう。

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目次

シロアリとクロアリの羽アリは似ている!違いや見分け方とは

羽アリとシロアリの違いは体型

羽アリには、木材を食べるシロアリと人間の食べ物を食べるクロアリの2種類がいます。

細かい違いは順に説明しますが、わかりやすい違いは体のくびれと触角です。
シロアリは体のくびれがなく、クロアリはくびれがあるため、ここがわかりやすい違いです。
またシロアリは数珠のようにツブツブした触角、クロアリはまっすぐな触角です。

ではより細かく見ていきます。

シロアリの羽アリの特徴と見分け方

シロアリの体

羽アリの見分け方シロアリ

シロアリの触角

羽アリの見分け方シロアリの触角

シロアリの羽アリの特徴は、くびれとツブツブした触角、そろった羽の形です。
羽の生えたシロアリとないシロアリ、どちらも体の特徴は同じため、わかりやすく羽のないシロアリの働きアリを例に解説します。

シロアリの体は寸胴型でストンとしており、触角は数珠のようにツブツブです。
さらに抜けたシロアリの羽は、形がきれいにそろっているのも特徴です。

シロアリの羽

シロアリ・クロアリともに羽アリの羽は、飛行が終わると抜け落ちます。
どちらの羽アリも飛ぶ力が弱く、風向きによっては大量の羽アリが一か所に集まり、そして大量の羽が抜け落ちることがあります。

シロアリの羽は、根元からハサミで切り取ったようにすべて同じ形をしています。
4枚あるシロアリの羽すべてが同じ形をしていて、根元の断面もきれいにそろっているためです。

一方クロアリの羽は、根元から抜け落ちて小さな羽と大きな羽が混在しています。
シロアリと違い、クロアリの羽は前後で違う形をしており、根元から抜けたような形をしているためです。

羽だけで昆虫の種類を断定するのはかなり難しいためあくまでも参考程度ですが、もし同じ形の羽が大量に落ちていたら、シロアリの可能性があると思ってください。

イエシロアリとヤマトシロアリの違い

民家に被害を出すシロアリはおもに、イエシロアリとヤマトシロアリです。

ヤマトシロアリは湿った場所を好み、床下や浴室などおもに階下に被害をだすシロアリです。
対してイエシロアリは通常風通しと日当たりがよい2階にまで被害を出し「建物全体に被害を出すシロアリ」として、業者から警戒されています。

そこでイエシロアリとヤマトシロアリの羽アリの違いを紹介します。

イエシロアリ

羽アリの見た目:黄色っぽい
羽アリの時期:6月~7月の夜
被害の場所:家全体

ヤマトシロアリ

羽アリの見た目:黒っぽい
羽アリの時期:4月~5月の昼
被害の場所:床下など湿気の多い場所

大きな違いは、羽アリが飛ぶ時期です。
ヤマトシロアリは春の昼、イエシロアリは夏の夜に出現します。
イエシロアリとヤマトシロアリを見分けるときには、時期に注目してください。

クロアリの羽アリの特徴と見分け方

クロアリの体

羽アリの見分け方クロアリ

クロアリの触角

羽アリの見分け方クロアリの触角

クロアリの羽アリを見分けるコツは、シロアリと同様に体と触角の形です。
わかりやすく羽のない働きアリで解説します。

クロアリの体は、細い腰と大きなおしり(腹部)が特徴でくびれがあります。
またクロアリの触角は「くの字」に曲がったような形をしています。

クロアリやシロアリの羽アリの違いを解説しました。
羽アリの種類特定や羽アリがいる場所は、駆除の際に大きなヒントになります。
見逃さないようにしてください。

なぜヒントになるか、次の章で少しだけ解説します。

シロアリ・クロアリは色では見分けられない
シロアリとクロアリは、どちらのアリも種類によって体色が異なります。
例えばヤマトシロアリは働きアリや兵隊アリは白色ですが、羽アリは黒い色をしています。
他にもクロアリのキイロシリアゲアリは、黄色っぽい色をしています。
このように体色だけでは、アリの種類は判別できません。

そもそも羽アリとシロアリの違いとは?

羽アリとシロアリの違い、羽アリはシロアリの一種

羽アリの発見場所や種類は、クロアリ・シロアリ問わず駆除の役に立ちます。

特に早急な駆除が必要なシロアリ駆除では「どこから羽アリが出現したか?どの種類の羽アリだったか?」は重要な情報です。

なぜ重要な情報なのか、そこには羽アリとシロアリの違いが関係するため解説します。

まず羽アリは女王・王アリが成長過程でなるものです。
巣にはたくさんのシロアリがいますが、すべてのアリが羽アリになるわけではありません。

シロアリの巣のなかで羽アリになるのは、ニンフという将来の女王・王アリ候補の一部のアリだけです。

シロアリの巣がある程度大きくなるとニンフが誕生し、時期になるとニンフは羽アリとなり巣を飛び立ちます。
そして同じように飛び立った別の巣の羽アリとパートナーとなり、新天地で新たな巣を作ります。

シロアリのライフサイクルはこの流れを繰り返しますが、羽アリ(ニンフ)が巣に出現するには巣の大きさという条件があります。

もし「エサが足りず働きアリが増えなかった、外敵に襲われ巣が壊れてしまった」などの原因があると巣が大きくならず、結果羽アリは出現しません。

またニンフは巣から飛び立ちますが、巣の中には旧女王・王アリや働きアリが残っており、来年も時期になればニンフが飛び立ちます。

もしシロアリの羽アリを見つけたら、次のことがわかります。

  • 近くに大きなシロアリの巣がある
  • 羽アリがはい出てきた場所にシロアリの巣がある
  • シロアリの巣にはまだたくさんのシロアリがいて駆除が必要

特に甚大な被害を出すイエシロアリの羽アリは要注意、迅速な対策が必要です。

次の章で羽アリとシロアリの種類を見分けるコツを解説します。

シロアリの羽アリの発生時期や条件の違い

羽アリとシロアリの違いを見分けるコツは発生時期

建物に被害を出すシロアリは、イエシロアリとヤマトシロアリの2種類です。
2種類のシロアリは羽アリの発生時期が違うため、時期を見れば種類が特定できます。
そこで羽アリが出現する発生時期や大量発生する原因を解説します。

イエシロアリ

羽アリの時期:6月~7月(梅雨明け時期)の夜
発生条件:午前中に雨が降っていた日、風の弱い暖かい日
発生地域:千葉県以西の暖かい海沿いの地域

ヤマトシロアリ

羽アリの時期:4月~5月の昼
発生条件:前日に雨が降っていた日、風の弱い暖かい日
発生地域:北海道の一部地域を除くほぼ日本全域に生息

参考:公益社団法人 日本しろあり対策協会|羽アリが飛ぶ時期はいつごろですか?(最終閲覧:2025年12月11日)

羽アリは条件がそろうと各地の巣穴から一斉に飛び出し、大量発生します。
また夜間に発生するイエシロアリの羽アリは光に集まる習性があるため、ベランダや玄関周りで大量の羽アリの死骸があれば電灯の明かりが原因と考えられます。

ちなみにシロアリと誤認しやすいクロアリの羽アリは種類が多く、すべては紹介しきれません……。
ざっくりとクロアリの羽アリの出現時期をまとめると、次のとおりです。

クロアリ

羽アリの時期:5月~11月(種類によって、朝・夜どちらも飛び立つ)
発生条件:暖かい湿気の多い日に多い

クロアリの羽アリの発生時期はどちらのシロアリともかぶるため、見分けるのが少し大変です。
クロアリはくびれがあり、シロアリはくびれがないため時期と合わせてここで見分けてください。

ここまでの章では、羽アリとシロアリの違いやクロアリの羽アリについて解説しました。
しかし「多分シロアリだと思うが確信が持てない」「クロアリだけど数が多すぎて、自分で駆除できない!」という方もいますよね。

もし羽アリを見かけたり、羽アリで困ったことがあれば害虫駆除業者に相談してください。
次の章では業者に頼むメリットや今すぐできる対処法を解説します。

シロアリの羽アリを見かけた際は専門業者への相談がおすすめ

羽アリとシロアリの違いが判らないときは、害虫駆除者に相談す

「シロアリの羽アリを見かけて不安」「シロアリだと思うがいまいち確信が持てない」という方は、専門の害虫駆除業者への相談をおすすめします。

多くの害虫駆除業者ではまず現地調査をおこない、羽アリの種類の特定をしてくれます。
そのままシロアリ・クロアリの羽アリの駆除、もしシロアリ被害があれば食べられた建物の修理や清掃などすべて任せられます。

またシロアリの羽アリが出現したということは、近くに大きな巣があるという証拠、早めの対応が必要です。

監修者コメント

羽アリが大量に出ているという状態は、ある程度シロアリの被害が進行していると考えるようにしてください。
そのため羽アリを見かけたら、なるべく羽アリを数匹保存して、シロアリ駆除業者の無料診断を利用することを強くおすすめします。

プロに調査してもらうと安心できるため、羽アリに不安を覚えたら害虫駆除業者への相談をおすすめします。

専門家の対策を待てない場合の対処法

業者がすぐに対応できない場合の、羽アリ対処法を解説します。
シロアリ・クロアリの羽アリは、条件がそろうと点在する各地の巣穴から一斉に飛び立ちます。
そのためその地域では羽アリに関する依頼が増え、連絡しても業者がすぐに対応できないことが多いです。

そこで業者が到着するまでの対処法として、簡単な羽アリの対策を紹介します。

  • 掃除機で羽アリを吸い取る
  • テープで羽アリを張りつける
  • 羽アリに水や熱湯をかける
  • テープやビニール袋で羽アリの出入り口をふさぐ

家の中なら掃除機やテープ、屋外なら水をかけても簡単に駆除ができます。
また羽アリ駆除の際の注意ですが、羽アリがいても殺虫スプレーは使わないでください。

羽アリがいるということは、近くに巣がある証拠です。
羽アリに殺虫スプレーを使うと、巣にいるシロアリが驚き、より人目のつかないところに逃げ出すことがあります。

巣にいるアリが逃げ出せば、このあと巣を探すのに時間がかかるため殺虫スプレーは使わないでください。

関連記事「羽アリを自分で駆除する方法は?NGな方法も紹介」では、より詳細な羽アリ駆除の方法やNG行動を解説しています。

今羽アリでお困りの方は、こちらの記事もご確認ください。

羽アリの駆除を自分でおこなうことのデメリット

羽アリの駆除は、アリの種類によって対応がかわります。

判断を誤ると建物の耐震性が下がるため、不安であればプロの害虫駆除業者への相談をおすすめします。

羽アリには、建物を食べないクロアリと、建物を食べるシロアリの2種がいます。

クロアリであれば重篤な被害を出さないため、自分でも駆除ができます。
ホームセンターで殺虫スプレーやクロアリ用の駆除剤を買ってきて使用すれば、駆除完了です。

しかしシロアリはそうはいきません。
目の前の羽アリを駆除しても巣には、たくさんのシロアリが残っています。
巣にいるシロアリを駆除しない限り建物を食べられる被害は続くため、早急な対応が必要です。

さらにシロアリの場合は駆除に加えて、建物の補修も必要になることがあります。

シロアリ被害は重篤なケースでは家の耐震性が下がり、大掛かりな補修工事が必要になることもあるのです。

このような理由から、シロアリの羽アリ駆除は危険です。

「羽アリがクロアリかシロアリか半信半疑……」「シロアリの羽アリを自分で駆除しちゃったけど、建物が食い荒らされていないか不安」という方は、専門の害虫駆除業者にご相談ください。

もし害虫駆除の業者をお探しなら、アズサポートにご連絡ください。

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羽アリでお悩みなら、アズサポートにご連絡ください。

アズサポートは、害虫駆除をおこなっている業者です。
シロアリはもちろん、羽アリやクロアリ、その他害虫の駆除などお家にでて困る害虫の駆除をおこなっています。

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※離島については別途お客様とのご相談をさせていただく場合がございます。

庭、床下や屋根裏など、羽アリの発生が疑われる場所をプロの調査員が徹底的に調査します。
その調査でわかった、羽アリの種類や建物の被害の程度をキチンとお伝えします。

「とりあえずシロアリだった場合、駆除にいくらかかるか見てもらいたい」「羽アリがシロアリじゃないかと不安……」なら、ぜひアズサポートにご連絡ください。

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まとめ

羽アリの見分け方やシロアリとクロアリの違いを解説してきました。
記事のおさらいとして、羽アリの見分け方を見て終わります。

  • 羽アリは建物を食べるシロアリと、建物を食べないクロアリがいる
  • シロアリは体にくびれがなく、クロアリはくびれがある
  • ヤマトシロアリは4月~5月、イエシロアリは6月~7月に羽アリが出現する

もし羽アリがクロアリなら自分で駆除できますが、シロアリだと駆除は難しくなります。
目の前の羽アリを駆除するだけでなく、建物の補修も必要となるためです。

もし「羽アリの種類がわからない」「シロアリの羽アリがでた」なら、一度専門家への相談をおすすめします。

執筆・監修者

藤澤 隆太郎
アズサポート株式会社 害獣・害虫事業部 取締役部長
藤澤 隆太郎

害虫駆除、害獣駆除、鳥害対策の現場に立ち続けて10年超のプロフェッショナル。 保有資格は、しろあり防除施工士、防除業作業監督者、職長・安全衛生責任者教育と、シロアリ駆除やねずみ・ハクビシン・アライグマなど害獣駆除関連の資格を保有。駆除して終わりではなく、大切な「家」を守るために手厚いアフターフォローで末永くお客様とお付き合いできる関係を築いている。

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