ハクビシンとは?被害を防ぐ対策を紹介
- 更新日
- 2025.12.09

「天井裏から何か重い足音が聞こえる……もしかしてハクビシン?」
「家の近所でハクビシン?が出たらしいけど、そもそもハクビシンって何?」
ハクビシンは日本各地に出没する中型の動物です。
電線の上を歩き、屋根裏に住み着きフン尿をするため近年害獣として問題視されています。
ハクビシン被害は放置すると天井が抜け落ちたり、ご近所のゴミ捨て場が荒らされたりとさまざまな被害を出すため、早めに対策しましょう。
この記事では初めてでもわかるハクビシンの見分け方やハクビシンを見つけた際の対処法を解説します。
あまりなじみのないハクビシンの生態や被害ですが、この記事では今知りたい要点だけをギュッとまとめています。
この記事を読めばハクビシンにどのように対応すればすぐわかるため、ハクビシンに不安がある方はぜひご確認ください。
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目次
ハクビシンとは何か

- 名称
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ハクビシン
- 生息地
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東北地方:青森県以南の東北地方で見られる
関東~近畿地方・四国地方:全域でみられる
中国地方:一部地域で見られる
北海道・沖縄地方:確認されず※ - 大きさ
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体長:約70cm(猫より大きい)
- 被害の多い場所
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天井裏、床下、倉庫や空き家
※九州地方は情報不足のため、生息不明です。野生動物のため環境や個体によっては、生息地域以外でも暮らしているケースがあります。
参考:環境省生物多様性センター|分布を拡大する 外来哺乳類 アライグマ ハクビシン ヌートリア(最終閲覧日:2025年11月25日)
ハクビシンは本州を中心に生息している、中型の外来種です。
しかし本州でも生息している地域がまだらのため、馴染みのない方も多い動物でしょう。
ただ生息地域では山だけでなく住宅街にまであらわれて、民家に住み着き近年被害を出しています。
近年では生息域を徐々に広げており、今後は新たな地域の被害も警戒が必要です。
またハクビシンは意外と大きく、しっぽまで入れると体長約1mを超えます。
一見すると大きな猫のようですが、細長い体・長いしっぽ・顔の白い模様で見分けがつきます。
ハクビシンの持つ習性
ハクビシンは、夜行性でためフンをする習性があります。
- 行動時間
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夜行性。夜中に一度休憩し、朝方までエサを探しにいく。
- フン
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寝床にためフンをする。またよく使う通路の側溝や溜水の中にフンをする。
- 身体能力
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- 綱渡りや木登りが得意。
- ゴルフボール大(3cm~4cmぐらい)の隙間から侵入する。
参考:農林水産省|中型獣対策の基本(最終閲覧日:2025年11月25日)
ためフンとは、タヌキやハクビシンに見られる同じ場所にフンを溜める動物の習性のことです。
民家で被害をよく出すネズミやコウモリはフンをまき散らすようにするため、これで見分けがつきます。
ハクビシンの特徴は、綱渡りや木登りが得意な点です。
特に綱渡りに関してはかなり能力が高く、実験によっては直径1mm以下のロープを渡ったハクビシンもいました。
参考:農研機構|ハクビシンは綱渡りが得意であり、侵入防止経路として配慮が必要である(最終閲覧日:2025年11月25日)
綱渡りが得意なため住宅街では、電線(直径約2~3cm)を使って移動している姿が見られます。
ハクビシンは床下に住み着くこともありますが、電線を使い屋根から侵入し天井裏に住み着くことが多いため警戒が必要です。
関連記事「ハクビシンのフンの特徴とは?感染症のリスクがある?処理方法や注意点を解説」ではより詳しくハクビシンのフンについて解説しています。
気になる方はこちらもご確認ください。
ハクビシンが食べる物
ハクビシンは雑食性でなんでも食べますが、特に甘い果物や野菜を好みます。
ハクビシンは雑食性で、生ゴミからペットのエサまで食べ物であればなんでも食べます。
また小鳥や昆虫も食べるため、ハクビシンのフンには昆虫のかけらから植物の種までさまざまな物が含まれています。
農作物は甘いものを特に好み、ハクビシン被害にあった農作物は次のような痕跡が残ります。
- スイカ
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皮に大きな皮を開けて、その穴に顔を突っ込んで食べる。
- カキやミカン
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木の枝に登って食べるため、実の上部(ヘタの周り)だけが枝に残る状態になる。
果物の下側だけ食べる。 - トウモロコシ
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外の皮(抱葉)をめくって実を食べるが、芯には薄皮や実がかなり残っており子供が食べたような跡になる。
- ブドウやトマト
-
皮だけ吐き出して残す。
参考:農林水産省|ハクビシン(最終閲覧日:2025年11月25日)
もし農作物やフンにこれらの特徴があったら、ハクビシンを疑いましょう。
ハクビシンは一度安全にエサが食べられる場所と学習すると、何度でもやってきます。
エサやりはもってのほかですが、生ゴミや農作物はフタつきのゴミ箱や防獣ネットなどで守りましょう。
このようにハクビシンは、雑食性でなんでも食べます。
タヌキとの違い
ハクビシンとタヌキは見た目やためフンの性質など、似ている部分が多いため誤認しやすい動物です。
そこで簡単な違いをまとめました。
- 顔の模様
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ハクビシン:鼻に白い筋
タヌキ:目の周りに黒い模様 - 足
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ハクビシン:足先だけ靴下を履いたように黒い
タヌキ:足全体が黒い - 足跡
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ハクビシン:指は5本
タヌキ:指は4本(犬と似ている) - 体型
-
ハクビシン:約1mを超えるほど細長い
タヌキ:ずんぐりしており犬に似ている
タヌキは夏毛と冬毛で印象が変わり、夏毛になると細い体型に見えます。
しかし顔や足の模様は変わらないため、そこで見分けましょう。
ハクビシンを見かけたら
ハクビシンを見かけたら、その場から静かに離れてください。
安全な場所に逃げたら、害獣駆除業者か市役所などの行政に連絡してください。
後述しますがハクビシンは、ノミやマダニなどの害虫が寄生していたり、病気を持っていたりするため接触は危険です。
死骸でも触れれば健康被害につながるおそれがあるため、そっと離れてください。
落ち着いたら害獣駆除業者か行政に相談しますが、両者の違いは手間と時間です。
- 害獣駆除業者
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ハクビシン駆除から駆除後の清掃、ノミ・ダニの害虫駆除や再発防止工事まですべて依頼ができます。
業者にもよりますが、24時間365日営業のところも多く「すべて任せたい!急いでいる」という方は害獣駆除業者がおすすめです。 - 市役所などの行政
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行政の対応は地域によって異なり、ほとんどの自治体では地元害獣駆除業者への依頼を勧められて終わることが多いようです。
東京都などなかには職員が捕獲してくれる地域もありますが、その場合無料なのは捕獲のみで、捕獲後の清掃や再発防止工事などは自分でおこないます。
また役場の開庁日もあるため「時間にある程度余裕がある、駆除以外は自分でおこなえる」という方は行政に相談しましょう。
行政の対応は地域によって異なり「罠を貸し出すため、捕らえた害獣は自分で始末してほしい」「捕らえた害獣の始末は職員がおこなう」などさまざまです。
たいていは害獣駆除業者の利用を勧められるようですが、気になる方はお住まいの地域のホームページをご確認ください。
見つけた際は触らずに、プロに相談しましょう。
とはいえ大きな被害が出ていないと、他人に相談するのは少し面倒ですよね。
もしハクビシン被害を放置したらどうなるのか?次の章で解説します。
ハクビシンによる被害と対策方法

ハクビシンによる被害と対策を簡単にまとめました。
- ハクビシン被害
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フン尿を家屋で荒らす、生ゴミや田畑を荒らす
- ハクビシン対策
-
ハクビシンのエサを減らし、庭のお手入れをする
詳しい被害内容や対策を解説します。
ハクビシンによる被害内容
ハクビシンの被害で多いものをまとめると、家屋を荒らしたり、ご近所を荒らしたりする被害が多いです。
- 天井裏でフン尿をする
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ハクビシンは高所移動が得意なため、天井裏に侵入しそこに住み着きます。
またねぐらにためフンをするため、重みで天井板が抜ける事例もあります……。 - 悪臭や害虫被害にあう
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フン尿による悪臭、またハエやカビが発生する被害が起きます。
他にもハクビシンの体に付着していたノミやダニが落ちて、皮膚炎やアレルギー症状が出るおそれもあります。 - 騒音被害
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ハクビシンが夜に走り回る音、屋根裏から聞こえてくる鳴き声の被害があります。
ストレスによる不眠症などの体調不良になるおそれがあります。 - ゴミや畑を荒らす
-
ハクビシンは雑食性でなんでも食べるため、ゴミ捨て場を荒らしたり畑の農作物を荒らすことがあります。
ハクビシンは住み着いた場所をねぐらにして、そこを拠点に周囲を荒らします。
ゴミ捨て場を荒らしたり、農作物を食べたりと、ご近所にまで被害が出るおそれがあります。
早めに対策すれば軽い修繕や清掃費用で済んだり、簡単な追い出し作業で済むことも多いため、気がついたらできるだけ早く駆除に向けて動きましょう。
ハクビシンによる被害の対策方法
ハクビシンが住み着いたときの対策の流れをまとめました。
天井裏でくん煙剤を炊いたり、いらない新聞紙に木酢液を染み込ませてまいたりして、ハクビシンを追い出します。
コツはハクビシンが出ていくように出入り口付近には道具を仕掛けず、部屋の奥のほうに道具を置くことです。
追い出し作業を終え、ハクビシンがいないことを確認したら侵入口をふさぎます。
ほうきの柄などで天井や床をたたき、反応がないことを確認してから作業を開始してください。
ハクビシンはゴルフボール大の大きさがあれば侵入するため、換気口やひび割れを金網や補修用のパテでしっかりふさぎましょう。
ハクビシンのエサとなる生ゴミはこまめに捨てたり、フタつきのゴミ箱で管理をします。
また人間の食べ物だけでなくペットのエサも、ハクビシンに狙われます。
エサになりそうなものは、出しっぱなしにせず片付けましょう。
ハクビシンは木登りが得意なため、庭木が屋根にかかっていると屋根の隙間など高所から侵入します。
また野生動物は身を隠しながらやってくるため、隠れやすい長い草は目標に近づきやすくなります。
家の周りの草木をお手入れしましょう。
ハクビシンは木登りが得意なため、屋根の上の侵入防止工事も重要です。
屋根と壁の隙間に補修材を塗ったり、通気口に金網を張ったりして防ぎましょう。
ハクビシンをはじめ野生動物は、法律により行政の許可がないと原則捕獲や駆除ができません。
匂いなどで傷つけずに追い出す行為に許可は要りませんが、罠を使い捕まえる行為は行政の許可がないと罰則の対象となりえます。
行政の許可なく捕獲するのはやめましょう。
もし追い出しや侵入防止の工事がむずかしい場合は、害獣駆除の業者に相談しましょう。
ただ「害獣駆除業者に依頼したことがないから、思い当たる業者がない……」という方も多いはず。
次の章でハクビシン駆除をおこなっている、アズサポートのご案内をいたします。
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アズポートはハクビシンをはじめとした、害獣駆除をおこなっている会社です。
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まとめ
ハクビシンは近年生息域を広げている動物です。
家屋に住み着くと天井が落ちるほどフンをすることもあり、建物に深刻な被害を与えます。
被害がひどくなると駆除費用だけでは済まなくなるため、早めに対策をしましょう。
最後にこの記事の内容を簡単にまとめました。
- ハクビシンは本州を中心に見られる、中型の外来種
- 木登りや綱渡りが得意で、高所から侵入する
- 雑食性で、特に甘いものを好む
- ハクビシン対策はゴミの撤去や草刈り、忘れずに侵入口を封鎖する
「ハクビシンに住み着かれて困っている」「対策したいけど大変そう……」という方は、一度アズサポートにご連絡ください。
執筆・監修者

害虫駆除、害獣駆除、鳥害対策の現場に立ち続けて10年超のプロフェッショナル。 保有資格は、しろあり防除施工士、防除業作業監督者、職長・安全衛生責任者教育と、シロアリ駆除やねずみ・ハクビシン・アライグマなど害獣駆除関連の資格を保有。駆除して終わりではなく、大切な「家」を守るために手厚いアフターフォローで末永くお客様とお付き合いできる関係を築いている。
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