シロアリを駆除する方法は?被害の例も紹介

更新日
2025.12.11
シロアリを駆除する方法は?被害の例も紹介

「シロアリ駆除を考えているけど、わからないことだらけだ……」

シロアリ駆除は多くの人にとってあまり馴染みのあるものではありません。

そのためいざ駆除しようとなっても、どういうことをして、なぜ駆除する必要があるのかなど、ピンと来ない方も多いのではないでしょうか。

ですがシロアリの被害は人目につかず進行し、最悪の場合だと家の建て直しが必要なほど重篤な被害を出します。

そこでこの記事ではシロアリ駆除に関するよくある疑問を中心に、シロアリ駆除の基礎知識を解説します。

シロアリ駆除の必要性からシロアリ駆除業者に相談するメリット・デメリットまで、よくある疑問をまとめています。
読めば疑問が解消されるため、現在シロアリ駆除でお悩みならぜひ読んでください。

目次

シロアリとは

シロアリ駆除のシロアリとは何か?

「そもそもシロアリってなに?」という方のために、ひと言で説明するとシロアリは家を食べる危険な虫で、敷地内で見つけ次第駆除が必要です。

より正確にいうと、シロアリは植物の繊維・セルロースを食べる虫です。

特に湿った植物繊維を好み、自然界では湿った倒木や落ち葉を食べ、湿った植物を土に変える益虫です。

ですがシロアリは倒木と住宅に使用されている木材の区別がつかないため、民家にシロアリが発生すると家を食べる害虫になってしまいます……。

また住宅の建材だけでなく、セルロースが含まれる紙の本や畳などもシロアリのエサとなります。

見つけ次第早急に駆除をおこない、シロアリの食害を食い止める対策をしましょう。

シロアリとは?生態や見分け方、対処法を紹介」の記事にシロアリの生態が書かれているため、より詳しく知りたい方はこちらもご確認ください。

ですがシロアリがいたら早急な駆除が必要ですが、「本当に家にシロアリがいるかどうかハッキリしない」という方も多いはずです。

そこで次の章ではシロアリはどこを食べて、食べられるとどのような被害が出てくるかを紹介します。

シロアリによる被害の例

シロアリ駆除をしないと建材を食べられる

シロアリの深刻な被害といえば、住宅に使われている木材を食べられることです。

つまりシロアリを放置すれば家屋の耐久性が下がり、最悪建て替えが必要になるケースもあります。

そのため早急な駆除が必要ですが、シロアリは種類によって被害がやや異なります。

日本ではヤマトシロアリとイエシロアリによる被害が多いため、この2種の被害を解説します。

ヤマトシロアリ:床下の被害が多い、湿った場所を中心に食べる
イエシロアリ:床下の他に2階にも被害が多く、家全体の木材を食べる

参考:公益社団法人 日本しろあり対策協会|ヤマトシロアリとイエシロアリの特徴、とくに加害習性を教えて下さい(最終閲覧日:2025年11月21日)

つまりシロアリでも、イエシロアリは特に注意が必要です。

イエシロアリは、家全体に被害を出す危険なシロアリだからです。

それぞれの被害の特徴を見ていきましょう。

ヤマトシロアリによる被害の場合

ヤマトシロアリ

分布:北海道の一部をのぞくほぼ日本全土
被害の特徴:湿気の多い場所、食べたあとは湿っていて汚い
羽アリ:羽含め全身黒っぽい

ヤマトシロアリは自分で水分を運ぶ能力がないシロアリのため、水分がとれる水まわりの床下などに巣を作り、被害箇所となることが多いです。

ヤマトシロアリの被害で多い場所は次のとおりです。

  • 浴室や脱衣所のお風呂回り
  • 水漏れしている洗面台やキッチンなどの水回り
  • 日当たりの悪い和室の畳や押し入れ
  • 雨漏りしている壁のなか

ヤマトシロアリの被害は床下が多いですが、雨漏りや水漏れで木材が湿っていれば床上でも被害があります。

またヤマトシロアリの食害跡は湿っていて、木がボロボロ崩れやすく汚いです。

もし床下・床上で湿った食害跡があれば、ヤマトシロアリの仕業でしょう。

イエシロアリによる被害の場合

イエシロアリ

分布:千葉県以西の暖かい海沿い地域
被害の特徴:家全体に被害を出す、食べたあとは乾いておりきれい
羽アリ:羽含め全身黄色っぽい

一方でイエシロアリは太平洋や瀬戸内海など海に近い地域にのみ生息し、家全体の木材に被害を出します。

通常だと住宅の2階は、雨漏りでもしていない限り、水を運ぶ能力が低いヤマトシロアリが被害を出すことはあまり多くありません。

しかしイエシロアリは自分で水を運ぶ能力が高いため、行動範囲が広く、湿気の少ない2階も食害します。

これはシロアリ駆除のプロの目線でも「特にひどいシロアリ被害」と映るほどです。

監修者コメント

過去にイエシロアリが大繁殖している家で、人が立って床が抜けないギリギリの状態にまで家全体が食べられていたことがあります。
イエシロアリは大規模な集団になりやすく、加害スピードが早いのも重篤化する原因です。

またイエシロアリは乾燥した場所でも被害を出すため、食害跡は乾いています。

太平洋や瀬戸内海、東シナ海の海沿い地域にお住まいの方で、2階部にもシロアリの食害が見られる場合は、イエシロアリを疑いましょう。

ただしシロアリは床下や屋根裏という人目につきにくい場所から被害を出すため、重症化するまでなかなか被害に気がつけません。

そこでシロアリ被害を受けやすい家の特徴を紹介します。

まずはご自宅が当てはまっていないかチェックしてみましょう。

シロアリ被害を受けやすい家屋の特徴

シロアリ駆除は湿気・エサの多い家はやるべき

シロアリ被害が多い家は、湿気が多くエサの多い家です。

これまでにも触れた通り、シロアリのエサは植物の繊維で、特に水分が摂れる湿ったものを好みます。

そのため、水漏れや雨漏りで湿った木材や紙類はシロアリを呼び寄せます。

特に次のような家屋はシロアリが好む環境がそろっており危険です。

湿気が多い
  • 日当たり・水はけが悪い
  • 室内の換気が悪い
  • 配管の水漏れや屋根の雨漏りを放置している
エサが多い
  • ダンボールや古紙を外に出しっぱなしにしている
  • 倒木や落ち葉が溜まっているが放置している
  • ウッドデッキや木柵など木製製品が多い

もし上記に当てはまったら、シロアリにとって住みよい環境です。

シロアリが巣を作っているかもしれないので、本格的なシロアリ調査の実施をおすすめします。

しかし「いきなりプロを呼ぶのは……、その前に自分で確かめたい」という方も多いですよね。

そのため次の章では、自分で簡単にできるシロアリの探し方を紹介します。

シロアリを発見する方法

シロアリ駆除の判断になる羽アリ

本来だとシロアリの調査は床下に潜ったり屋根裏を点検したり、くまなく調査する必要があります。

そのため狭い床下に入るのはプロに相談しないとなかなか難しいですが、今回は簡易的に誰でもできるシロアリ発見方法を解説します。

  • 蟻道を探す
  • 4月~7月に羽アリを探す
  • 床のきしみなど異変を探す

もし上記の異変を見つけても、殺虫スプレーをかけたり蟻道を壊したりせず、まずはそっとしておきましょう。
シロアリは臆病なため異変を感じると逃げ出して、のちのちの駆除がむずかしくなるためです。

では詳しく解説します。

蟻道を探す

シロアリ駆除を自分でおこなうなら蟻道を探そう

蟻道(ぎどう)とは、土でできたシロアリ専用のトンネルのことです。

シロアリは乾燥や日光に弱いため土の中を移動していますが、地上を通る際は専用のトンネルを作り移動します。

本来なら床下に潜るとより確実ですが、まずは探しやすい外壁周りに蟻道がないか見て回りましょう。

また蟻道は地面から外壁、地面から家の基礎(柱の土台)に作られることが多いです。

家の周りに蟻道が作られていないか探してみましょう。

4月~7月に羽アリを探す

シロアリは地中や床下など普段は人目につかないところで生活していますが、巣が大きくなると羽アリになり巣から地上に出てきます。

シロアリの羽アリは春~夏に出てくるため、この時期に敷地内で羽アリを探してみましょう。

また羽アリはシロアリの種類によって、出現時期が異なります。

ヤマトシロアリ

4月~5月の昼間

イエシロアリ

6月~7月の夜

参考:公益社団法人 日本しろあり対策協会|羽アリが飛ぶ時期はいつごろですか?(最終閲覧日:2025年11月21日)

もし壁や床の隙間から大量の羽アリが出てきたのなら、床下や壁の中に大きなシロアリの巣がある可能性が高いです。

一度プロにシロアリ調査を相談しましょう。

床のきしみなど異変を探す

シロアリが家屋に使われている木材を食べると、床のきしみなど異変が出ます。

ご自宅に次のような異変がないか、探してください。

  • 床がきしむ、押すとフカフカする
  • 柱を叩くと空洞音がする
  • 湿っており触ると崩れる

これらの異変は床下に近い1階で起きることが多いですが、イエシロアリが生息する海沿い地域では2階でもおきます。

またもし「屋根が雨漏りしていた」「2階にも風呂やトイレがある」というご家庭は、雨漏りや水回りの付近も確認してください。

簡単にシロアリを発見する方法を解説しました。
蟻道や羽アリなど、シロアリがいるとわかったら早急に駆除に移りましょう。

次の章でシロアリ駆除方法を解説します。

シロアリを駆除する方法

シロアリ駆除は自分でやるか、プロに頼むか

シロアリ駆除の方法は自分でやるか、プロに頼むかです。
それぞれのメリットとデメリットをまとめました。

自分でおこなう

メリット:安い道具をそろえれば節約できる
デメリット:間違った方法で駆除しきれず被害が進行する

プロに頼む

メリット:シロアリ保証があるため安心
デメリット:業者選びが面倒

自分でおこなう・プロに頼むそれぞれメリット・デメリットがあります。

これからそれぞれでおこなう流れ、メリット・デメリットを解説するため、ご自宅にあったほうを選びましょう。

シロアリ駆除を自分する

「自分の家だし、安く自分でやりたい!」という方は、自分でシロアリ駆除をしてみましょう。

シロアリ駆除を自分でおこなう流れは次のとおりです。

  1. 床下に潜りシロアリの調査をする
  2. シロアリ駆除用の薬剤や道具を用意する
  3. シロアリ駆除の作業をおこなう
  4. 再発防止のため、定期チェックをおこなう
  5. 薬剤の予防期間が過ぎたら再び駆除をおこなう

シロアリ駆除の薬剤は、ホームセンターやインターネット通販で購入できます。
手頃な薬剤を探し、最初だけ道具をそろえれば次のシロアリ駆除からは安くできます。

ただし薬剤を散布できなかった箇所などがあると、シロアリが完全に駆除しきれず、被害が進行し続けるデメリットがあります。

またプロに頼むと保証される、再発防止のケアが何もありません。
「被害が再発していないか?」「使用した薬剤は何年おきに散布すればよいか?」を確認し、定期的に再施工をおこないましょう。

関連記事「自分でシロアリ駆除する方法を徹底解説!必要なものや注意点を紹介」では、自分でおこなう際の注意点や方法を解説しているため、気になる方はこちらをご確認ください。

シロアリ駆除業者に依頼する

自分でシロアリ駆除をするのが難しい方は、プロのシロアリ駆除業者に相談しましょう。

プロにシロアリ駆除を頼むメリットは、保証期間です。

シロアリ駆除をプロに頼むとたいてい5年ほどの保証期間がつき、もし保証期間内にシロアリ被害が再発したら無償で再施工してくれるため安心です。

例えば弊社アズサポートだと、最長10年のシロアリ保証がつき、万が一再発したら無料で再施工する保証※がつきます。

※保証の適用には条件があります。

ただし保証の長さ、再発した際の対応は業者によって変わるため注意が必要です。

ですが「シロアリ駆除業者に依頼したら、一体どのくらいの金額が必要になるの?」と気になりますよね。

そこで次の章ではシロアリ駆除費用を解説していきます。

シロアリ駆除の費用

シロアリ駆除費用

シロアリ駆除の費用は、アズサポートの場合10万円~15万円未満のケースがもっとも多いです。

シロアリ駆除費用は駆除をおこなう広さ、つまり家屋の大きさ(延床面積)で変わるのですが、小さめの住宅で10万円ほど、平均的な大きさの住宅だと15万円ほどになります。

またシロアリ被害が進むと、シロアリに食い荒らされた場所の補修代金が発生します。

残念ながらシロアリ駆除に利用できる補助金はあまりなく、被害が進めば進むほど補修代が高くなり、最悪建て替えになれば10万円では済みません。

関連記事の「シロアリ駆除の料金は?相場が決まる仕組みを解説」には、シロアリ駆除料金の決め方や料金のポイントがあるため詳しくはこちらをご確認ください。

またシロアリでお悩みなら、被害が深刻化する前に一度アズサポートにご連絡ください。

シロアリは早期発見・早期対応が料金を安くする最大のコツです。

害虫駆除はお任せください

シロアリ駆除のための調査風景

シロアリでお悩みなら、アズサポートにお任せください。

アズサポートは、シロアリをはじめとした害虫駆除をおこなう会社です。
アズサポートのシロアリ駆除の特徴は次のとおりです。

  • 現地調査無料
  • シロアリ保証は安心の最大10年
  • 年1回のアフター点検実施
  • シロアリ駆除の専門資格を持った職員が多数在籍

※離島については別途お客様とのご相談をさせていただく場合がございます。

シロアリ駆除はわからないことが多く、疑問や不安も多いですよね。
もしアズサポートに現地調査をご依頼いただければ、スタッフがその場で疑問にお答えいたします。

「他社ではこういわれたけど本当?」「とりあえずシロアリがいるか見てもらいたい」というご依頼も歓迎!ぜひお気軽にアズサポートにお電話ください。

現地調査・お見積もり無料まずはご相談ください!

まとめ

シロアリ駆除について見てきました。
記事のおさらいをして終わりましょう。

  • ヤマトシロアリは床下、イエシロアリは家全体に多く被害が出る
  • シロアリが多い家は、湿気が多くエサの植物繊維が多い家
  • シロアリ駆除の費用は10万円~15万円

シロアリ被害は放置するとそれだけ被害が広がり、修理費用も高くなります。
シロアリ駆除を迷っているなら、まずは業者に見積りを頼んで被害の程度を確認してもらいましょう。

執筆・監修者

藤澤 隆太郎
アズサポート株式会社 害獣・害虫事業部 取締役部長
藤澤 隆太郎

害虫駆除、害獣駆除、鳥害対策の現場に立ち続けて10年超のプロフェッショナル。 保有資格は、しろあり防除施工士、防除業作業監督者、職長・安全衛生責任者教育と、シロアリ駆除やねずみ・ハクビシン・アライグマなど害獣駆除関連の資格を保有。駆除して終わりではなく、大切な「家」を守るために手厚いアフターフォローで末永くお客様とお付き合いできる関係を築いている。

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