シロアリとは?生態や見分け方、対処法を紹介
- 更新日
- 2025.12.11

「庭にいた羽アリを調べたらシロアリらしいけど、これって駆除すべき?」
「名前は知ってるけどシロアリってよくわからない。家を食べる悪い虫な気がする」
シロアリは名前のとおり、白いアリのような生き物です。
日本各地どこにでもいる虫ですが、家に住み着くと木材を食べる害虫になるため、予防や駆除が必要です。
シロアリの予防や駆除はシロアリの生態を知っているとわかりやすいため、この記事ではシロアリの生態を軸にご自宅を守るために必要な知識を解説します。
「家を食べる」という点では怖いシロアリですが、生態がわかれば過剰におそれる必要はありません。
この記事を読めばシロアリの正しい生態や駆除・予防の対策がわかるため、不安を感じているならぜひ参考にしてください。
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シロアリの生態とは?

シロアリは自然界では枯れた植物の繊維を食べて、よい土を作る分解係のような存在です。
とてもありがたい益虫ですが、民家に住み着くと害虫になるため予防・駆除が必要です。
シロアリは植物の繊維・セルロースをエサにしていますが、なかでも枯れ木や落ち葉など、枯死した植物の繊維を好みます。
森の中にいるシロアリはエサとなる倒木や切り株に群れで住み着き、住処や周囲のエサを食べつくすと次のエサに移動して暮らしています。
森の中のシロアリは枯れ木を分解して土をよくするだけでなく、シロアリ自身が鳥や別の昆虫のエサとなるため、自然界にとって欠かせない生き物です。
しかしシロアリは、枯れ木と家に使われている木材の区別がつきません。
森の中では土を作る益虫でも、民家に侵入すると家の柱や植物でできた紙(ふすまや障子)を食べる厄介な害虫になってしまいます……。
そのため早めの予防や万が一の駆除が必要というわけです。
ではそんなシロアリにはどのような種類がいるのか、また建物に与える被害とは?を見ていきましょう。
シロアリの種類と見分け方
ほとんどのシロアリは森で暮らしており無害ですが、一部シロアリは民家に被害を与えます。
ここでは住宅での被害の多いヤマトシロアリとイエシロアリの生態と見分け方を解説します。
- ヤマトシロアリ
-
- 生息地
-
北海道の一部地域を除くほぼ日本全域に生息
- 羽アリの時期
-
:4月~5月の昼間
- 被害場所
-
湿気の多い場所、床下の被害が多い
- その他
-
臆病ですぐ逃げる
- イエシロアリ
-
- 生息地
-
千葉県以西の暖かい海沿いの地域
- 羽アリの時期
-
6月~7月の夜
- 被害場所
-
家全体に被害を出す
- その他
-
兵隊アリを捕まえると乳白色の液体を吐く
参考:東京都豊島区|シロアリ
国立環境研究所 侵入生物DB|イエシロアリ(最終閲覧日:2025年11月24日)
ヤマトシロアリは湿った場所にしか被害を出しませんが、イエシロアリは湿気のない場所でも被害を出します。
そのため家全体を食べられる危険性もあり、イエシロアリのほうが被害が深刻化するため、早急な駆除が求められます。
ヤマトシロアリとイエシロアリのわかりやすい見分け方は、出現した地域と羽アリで見分けることです。
ヤマトシロアリはほぼ日本全域にいますが、イエシロアリが出現するのは太平洋・瀬戸内海・東シナ海の沿岸部のみです。
つまり海沿い地域にお住まいの方にのみ、イエシロアリの可能性があるということです。
またシロアリの羽アリは出現時期が違うため、種類を特定する手がかりになります。
▼羽アリの発生時期の違い
| 種類 | 時期 | 時間 |
|---|---|---|
| ヤマトシロアリ | 4~5月 | 午前~日中 |
| イエシロアリ | 6~7月の梅雨明け時期 | 夜間 |
いずれの羽アリも雨が振った翌日のよく晴れた日に大量に群飛します。
つまり海沿い地域ではない地域の方は、ヤマトシロアリとひとまず考えておきます。
海沿い地域の方は、羽アリが飛んだ季節は春先か初夏かで種類を特定できるというわけです。
また少しわかりづらいですが、あとで羽アリの見た目での見分け方も解説します。
他にもプロの方は次のようなシロアリの種類の見分け方をしています。
監修者コメントもし蟻道(シロアリが作る土でできたトンネル)が見える位置にあれば、蟻道が太いか太くないかを見ても判別はできます。
太さ1cm以上あるとイエシロアリの疑いがあります。
また成虫でも兵蟻(頭が茶色いアリ)に違いがあり、ヤマトシロアリは頭でっかち、イエシロアリはしゅっとしているという違いがあります。
被害状況にも違いがあって、2階にも被害があればほぼイエシロアリと判断できます。
シロアリが与える害
シロアリは民家に迷い込むと、床下や庭を荒らす害虫になります。
シロアリは湿気を好むため、湿気の多い場所では次のような被害を出します。
- 建物の耐震性を下げる
-
木製の柱や土台を食べて耐震性を下げます。
耐震性が下がるため、補修や最悪の場合は住宅の建て替えも必要です。 - 家財を食い荒らす
-
畳、本や木製家具など、植物の繊維でできたものが食べられます。
押し入れや流しの下など、湿気のこもりやすい場所の側面の被害も多いです。 - 庭を荒らされる
-
ウッドデッキや枕木などが食べられます。
また枯れた木だけでなく、病気の木や木の苗が被害に遭うこともあります。 - 断熱材が被害に遭う
-
断熱材の中がシロアリの通り道になります。
また穴の空いた断熱材は断熱効果も下がります。
参考:公益財団法人国際緑化推進センター|生立木を加害するシロアリ類(等翅目)(最終閲覧日:2025年11月24日)
シロアリは基本生木を食べませんが、病気などで木が弱っていると庭木も被害に遭うことがあります。
またシロアリはエサに向かってひたすら食い進む性質があり、障害物のビニールやプラスチックですら穴を開けて進みます。
断熱材に穴を開けて、安全な通り道にされるケースもあるため要注意です。
もし被害に心当たりがあれば、一度プロに相談し本格的な調査をおすすめします。
シロアリとクロアリの見分け方


シロアリとクロアリを見分けるコツは、体のくびれと触角です。
画像のクロアリは黒色ですが、クロアリでも白っぽい色をした羽アリもいるため、体の形で見分けましょう。
- シロアリ
-
体型:ずん胴型
触角:まっすぐ - クロアリ
-
体型:くびれがある
触角:くの字
シロアリは「アリ」という名前がついていますが、じつはゴキブリの仲間です。
一見するとシロアリはクロアリにそっくりですが、よく観察するとクロアリよりもゴキブリの体型と似ています。
つまりゴキブリもくびれがなく、まっすぐ伸びた触角です。
シロアリとクロアリを見分けるときは、体と触角の形を比べてみましょう。
シロアリの生態を解説してきました。
シロアリ被害は床下や壁の中などの人目につかない場所で起きるため、気がつきづらいものです。
そのため日頃からの予防が肝心です。
次の章で今日からできるシロアリ予防を紹介するので、参考にしてください。
シロアリの予防法


ここまでの解説で、シロアリは湿気と枯れた植物を好む、とお伝えしてきました。
こうした知識を踏まえて、簡単にできるシロアリ予防の方法を紹介します。
- 家の周りを片付ける
-
- シロアリのエサとなる段ボールや木材など不要なものは撤去する
- 床下通気口をものでふさがず、通気をよくする
- 木の剪定をおこない日当たりと木の健康を確保する
- 室内の換気をおこなう
-
- 換気扇や換気窓を使い通気をよくする
- 押し入れなどの湿気のこもりやすい場所は換気をおこなう
- 湿気がこもりやすい部屋は、除湿機やエアコンで湿気をとる
- 水漏れ・雨漏りを直す
-
水に濡れた木材はシロアリのエサになりやすいため、水濡れの原因を取り除く
上記を簡単にまとめると、整理整頓と除湿です。
すぐできる室内の湿気取りも効果があるため、できそうなものから始めましょう。
しかしすでにシロアリが発生している場合、シロアリ予防よりもシロアリ駆除が先です。
次の章でシロアリが発生した際の対応を解説します。
シロアリが発生した場合の対処法


シロアリは木の内部に巣を作るため、目の前の数匹を駆除しても意味がありません。
別の場所で被害が起きていないか調査したり、建物の補修を検討したりしなくてはならないため、シロアリを見つけたら早めにシロアリ業者に相談しましょう。
業者の選び方や業者到着までの過ごし方をまとめました。
- シロアリ駆除業者に連絡する
-
4月~7月は繁忙期のため、害虫駆除やシロアリ駆除の会社は予約が取りづらい時期です。
何社かピックアップしておくとよいでしょう。 - シロアリを自分で駆除したりしない
-
シロアリは臆病なため、ちょっとした変化ですぐに逃げ出します。
逃げ出した先で新たな被害を出すため、発見した場所だけ覚えてそっとしておいてください。 - 見取り図の用意、点検口の確認をする
-
もし見取り図があれば用意しましょう。
床下点検口を利用するため、収納になっている方は片付けておくとスムーズです。
また死骸や蟻道はシロアリ駆除業者が来るまで保管しておくと、そのあとの駆除がスムーズになります。



シロアリや羽アリの死骸や、蟻道は可能であればそのまま触らずに置いておいてください。
またシロアリをとっておくのが気持ち悪ければ写真を撮影していただいてもかまいません。。
死骸や写真があれば、駆除がスムーズにできます。
もし羽アリがうっとうしい場合は、掃除機やテープで駆除ができます。
注意点やその方法を「羽アリを自分で駆除する方法は?NGな方法も紹介」を参考にしてください。
シロアリを見つけたらシロアリ駆除業者に相談しましょう。
しかし「突然のことで駆除業者に心当たりがない」という方も多いでしょう。
もしシロアリ駆除業者に心当たりがないなら、アズサポートにご相談ください。
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アズサポートはおうちの困りごとを解決する事業をおこなっており、シロアリ駆除や予防はそのひとつです。
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まとめ
シロアリの生態を見てきましたが、最後におさらいをまとめました。
- シロアリは基本的に益虫だが、家に迷い込むと木材を食べる害虫になる
- シロアリ予防は整理整頓と除湿
- シロアリを見つけたら早めにシロアリ駆除者を呼ぶ
シロアリはエサに住み着き、食べつくすと次のエサに移動する生き物です。
そのため放っておけば被害が広がっていくため、早めに対策を取りましょう。
簡単にできるものとして、家の周りの整理整頓・室内の除湿がおすすめです。
気になる方は一度プロのシロアリ駆除業者に相談して、調査をしてもらいましょう。
執筆・監修者

害虫駆除、害獣駆除、鳥害対策の現場に立ち続けて10年超のプロフェッショナル。 保有資格は、しろあり防除施工士、防除業作業監督者、職長・安全衛生責任者教育と、シロアリ駆除やねずみ・ハクビシン・アライグマなど害獣駆除関連の資格を保有。駆除して終わりではなく、大切な「家」を守るために手厚いアフターフォローで末永くお客様とお付き合いできる関係を築いている。
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