イタチとは?もたらす害や対策を紹介
- 更新日
- 2025.12.02

「天井裏から何かが走る音が……もしかしてイタチ?」
最近なんとなく家の中が臭い、夜中に足音が聞こえる、このような被害にお悩みなら、それはイタチが原因かもしれません。
「けどじつはイタチってよく知らない。イタチが出たらどうしたらよいの?」
イタチの捕獲は自治体への手続きが必要で、少し時間がかかります。
しかし追い出し作業なら、手続き不要、かつ家にあるもので簡単に今日からでも始められるため、イタチにお悩みならまずは追い出し作業から始めましょう。
この記事で次のことを解説します。
わかりづらいイタチの対処法ですが、この記事では要点だけをギュッとまとめています。
イタチの対処に必要な知識だけをまとめているため、読めば疑問が解消されます。
イタチでお悩みならぜひ参考にしてください。
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目次
イタチとは
出典:公益社団法人日本ペストコントロール協会|イタチ(最終閲覧日:2025年12月2日)
日本には在来種のニホンイタチと外来種のシベリアイタチ(上記画像参照)がいます。
似た生態をしており、簡単にまとめると次のとおりです。
- 名称
-
シベリアイタチ(チョウセンイタチ、タイリクイタチ)
ニホンイタチ - 生息地
-
シベリアイタチ:西日本(特に大阪府の被害が多い)
ニホンイタチ:全国 - 大きさ
-
シベリアイタチ:オス約30cm~40cm・メス約25cm~31cm
ニホンイタチ:オス約27cm~37cm・メス約16cm~25cm - 被害の多い場所
-
天井裏や床下など人目につかない場所
- 身体能力
-
3cmの隙間をくぐり抜け、木登りと泳ぎも得意
参考:国立環境研究所 侵入生物DB|チョウセンイタチ
国立環境研究所 侵入生物DB|ニホンイタチ(最終閲覧日:2025年11月19日)
ニホンイタチ・シベリアイタチともに似たような被害を出すため、この記事では特筆がない限り、イタチ=シベリアイタチ・ニホンイタチとして解説します。
イタチがもたらす害
イタチが住みつくと次のような被害が出ます。
- 悪臭被害
- ダニやノミの害虫被害
- 騒音被害
- 畑やゴミを荒らす被害
- 断熱材をかじりフン尿のシミを作り家屋を荒らす被害
- ペット・家畜を襲う被害
2025年には幼稚園でノミが大量発生し休園する事件がありましたが、原因は天井裏にあったイタチの死骸と見られています。
参考:産経新聞|朝の幼稚園は大混乱 忍び込んだイタチが原因で、園舎にノミが大量発生 専門業者が駆除(2025/7/22 08:00)(最終閲覧日:2025年12月2日)
他にも夜間に天井裏を走り回る音、鳴き声による騒音被害もあります。
もっともわかりやすい被害は、悪臭でイタチが住みつくと家の中がアンモニア臭くなります。
「天井に雨漏りのようなシミができて、オシッコのような匂いがする」という異変で気がつく方も多いようです。
イタチが家に住みつくと、このようにさまざまな異変が起きます。
イタチのフン
イタチは身を隠して移動しているため、なかなか姿を確認できません。
そこでフンを見てイタチかどうか判断しましょう。
大きさ:約1cm
色:黒っぽい
匂い:非常に臭い、強いアンモニア臭
質感:水っぽい、穀物や小動物の骨などが混じっている
特徴:ためフンをする
イタチはためフンという1ヵ所にフンを溜める習性があり、ネズミやコウモリにはない習性です。
またイタチは雑食性で小鳥などを食べるため、フンに骨が混じっていたり、周囲に羽や毛が落ちていることがあります。
イタチのフンの特徴を踏まえて、イタチと似たフンをする動物は次のとおりです。
コウモリ:水分が少なくパサついており、虫の残骸が多い
ネズミ:米粒のように小さく、広範囲に広がっている
アライグマ:10cm近くと大きい
フンの違いでイタチかどうか見分けましょう。
イタチのフンには病原菌が含まれている可能性があり、素手で触るのは危険です。
調査の際にはマスクと手袋を着用し、調査後は付近をエタノールで除菌してください。
ご自宅にいるのがイタチだとわかったら、追い出し作業をしましょう。
じつはイタチの捕獲は難しく、追い出しのほうが簡単なためです。
理由と方法を次の章で解説します。
侵入したイタチを自力で追い出す方法

イタチを追い出す方法は2つ、匂いか光です。
- イタチの嫌な匂いで追い出す
- 強い光で追い出す
後述しますが、イタチの捕獲・駆除には行政の許可が必要です。
許可を取るには手間がかかるため、まずは許可なしですぐにできる追い出しから始めましょう。
イタチの嫌な匂いで追い出す
イタチは鼻がよいため、刺激臭を嫌います。
ご家庭でもすぐに用意できるイタチが嫌う匂いは、次になります。
- お酢・木酢液の酸っぱい匂い
- 塩素系漂白剤やクレゾールせっけんの薬品の匂い
クレゾールせっけんはドラッグストアに売っている、消毒液のことです。
いらない布に匂いをしみこませてつるしたり、丸めた新聞紙に匂いをしみこませてばらまいたりすれば準備は完了です。
ポイントはイタチが逃げていくように、出入り口付近には仕掛けずに部屋の奥に匂いの元をばらまくことです。
イタチの嫌いな匂いで、家から追い出しましょう。
強い光で追い出す
強い匂いで追い出す方法を解説しましたが、お酢や薬品の匂いが苦手な方もいるでしょう。
匂い以外ではイルミネーションの電灯やCDなどを使い、強い光でイタチを追い出す方法があります。
野生動物は光を怖がるため、屋根裏や床下にイルミネーションを仕掛けて夜間に点灯するようにします。
また電飾の間にCDやアルミホイルを吊るして、光を反射させてもよいでしょう。
光に動きをつけるとイタチが驚くため、点滅や反射でイタチを追い出しましょう。
イタチを追い出す方法は以上です。
また万が一作業中にイタチと対面したら、手を出さず逃げてください。
イタチは小さく可愛い見た目をしていますが、自分より体の大きな鳥に襲い掛かるほど凶暴な性格です。
噛みつかれるおそれがあるため、絶対に手を出さないでください。
イタチの追い出し方を解説しましたが「しつこいイタチを捕まえたい!」という方もいるでしょう。
ですがイタチの捕獲は手続き的にややこしいため、次の章で詳しく解説します。
それでも出ていかず捕獲する場合

イタチの捕獲は手続きが複雑なため、プロへの依頼をおすすめします。
理由を一言でいえば、法的な手続きに手間と時間がかかるからです。
イタチの捕獲には、後述の法律に基づき狩猟か捕獲許可制度のどちらかの申請が必要です。
狩猟は狩猟免許が必要で狩猟期間も決まっているため、ご自宅のイタチ捕獲ならいつでも申請できる捕獲許可制度になるでしょう。
ただ捕獲許可制度の申請は慣れていないと難しく、例えば東京都では捕獲期間や捕獲予定の数を細かく申請しなくてはなりません。
さらにこうした許可申請をして、1週間から遅いと1ヵ月は許可が下りるのを待つ必要があるのですが、「毎晩屋根裏でイタチが暴れて、いますぐなんとかしたい!」というような人には、あまり現実的な選択肢ではないこともあります。
そこで相談したいのが、プロの害獣駆除業者です。
害獣駆除業者は狩猟免許を保有している業者も多くありますし、相談するだけですぐにイタチの根本的な対処が依頼できます。
イタチの捕獲はプロに相談しましょう。
参考:東京都環境局|野生鳥獣の捕獲について(最終閲覧日:2025年12月2日)
自分で捕まえたい場合は、法律を確認
補足として自分でイタチを捕まえる際に必要な法律を解説します。
イタチの捕獲には、鳥獣保護管理法が関係します。
鳥獣保護管理法とは「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」で、内容は野生動物の保護・管理・狩猟などに関することです。
その鳥獣保護管理法のなかに狩猟と捕獲許可制度の記載があり、違いを簡単にまとめると次のとおりです。
狩猟
対象:オスの二ホンイタチを含む、狩猟鳥獣46種(※鳥類のヒナおよび卵を除く)
目的:問わない
期間:狩猟期間内のみ
申請方法:狩猟免許の取得や毎年度の登録
捕獲許可制度
対象:行政の許可が下りれば問わない
目的:個体数調整など、行政が許可した理由
期間:いつでも
申請方法:行政に申請をする
参考:環境省|捕獲許可制度の概要(最終閲覧日:2025年12月2日)
参考:環境省|鳥獣保護管理法の概要(最終閲覧日:2025年12月2日)
オスの二ホンイタチは狩猟鳥獣のため、もし狩猟免許があり狩猟期間・狩猟可能区域を守れば狩猟扱いで捕獲できます。
ただしイタチはややこしく、仮に狩猟免許があっても次を守らなくてはなりません。
- シベリアイタチはオス・メス狩猟できるが、二ホンイタチはメスのみ狩猟禁止。狩猟前に種類確認が必要
- 長崎県の対馬島にいるシベリアイタチは、狩猟鳥獣ではないため狩猟してはダメ
参考:環境省|チョウセンイタチおよびコウノトリの見分け方(最終閲覧日:2025年12月2日)
万が一自宅に住みついていたのが二ホンイタチのメスだった場合は、狩猟では対応できず捕獲許可制度を申請しないとダメということになります。
もし自身でイタチの捕獲を試みる場合は、市役所などの行政に相談し手続きを終えてから捕獲してください。
イタチの追い出しや捕獲が終わっても、まだ安心はできません。
次はイタチが侵入したと思われる、侵入口を封鎖しましょう。
次で解説します。
侵入口を忘れずに塞いでおきましょう

イタチの追い出しが終わったら、出入り口を塞ぎます。
このときイタチが残っていると、イタチを家の中に閉じ込めてしまいます。
作業前にほうきの柄で天井や床を叩いて反応がないことを確認し、イタチがいないとしっかりと確認したうえで作業に移りましょう。
イタチが侵入しやすいのは次のような場所です。
- 床下や天井裏の換気口
- 屋根や壁のズレた隙間
- 床下の配管周りの隙間
このような場所は目の細かい金網を張るか、パテで隙間を埋めてください。
イタチは3cmの隙間があれば侵入できます。
ペットボトルのフタがおおよそ3cmのため、ペットボトルのフタが通る穴があれば簡単に侵入できるでしょう。
もしこのような穴があれば、上記以外の場所もしっかり塞いでください。
これでイタチ駆除は一通り終わりました。
最後にイタチの予防をおこない、被害再発を防ぎましょう。
イタチを予防するには

イタチが住みついたなら、そこはイタチにとって住みやすい場所ということです。
追い出しや侵入防止工事をおこなっても環境がよいと戻ってきたり、別の個体が住みつくおそれがあります。
そこでイタチが嫌がる環境に変えましょう。
- エサを減らす
-
イタチのエサとなる生ゴミはフタ付きのゴミ箱で保管、こまめに処分します。
また農作物を育てているご家庭では、取り切れなかった野菜や果樹もエサになります。
ゴミとして処分するか、深めの穴を掘って埋めておきましょう。 - 草刈りをする
-
イタチは身を隠しながら移動します。
そこで家の周りの草を狩り、イタチが寄りつかないようにします。
また草を刈っておくと見通しがよくなるため、万が一の際に早期発見にもつながります。
他にも倉庫、鶏小屋や畑など気になる場所の周囲は草刈りしておきましょう。 - 嫌な匂いでイタチを追い払う
-
倉庫や車庫など、イタチ被害が心配な場所にイタチが嫌がる匂いのものをおいて予防します。
漂白剤などの匂いの他、イタチ用の忌避剤も市販されています。
利用しやすいものを取り入れましょう。
ゴミの処分や草刈りなど、すぐにできることも多いため少しずつ始めましょう。
しかしここまで読んで「天井裏に登ったり、床下換気口に金網を張ったりなんて無理!」という方も多いでしょう。
もしイタチにお悩みなら、アズサポートにご相談ください。
害獣駆除はお任せください

イタチにお悩みならアズサポートにご連絡ください。
アズサポートは、お家の困りごとを解決する事業をおこなっている会社です。
害獣駆除もその事業のひとつで、イタチをはじめとするネズミやコウモリなどの対応をおこなっています。
またアズサポートはお家の困りごと全般をおこなっているため、断熱材の補修、家屋の清掃・消毒やイタチの侵入防止工事もお任せください。
アズサポートのイタチ駆除は安心の10年保証、さらに年に1回のアフター点検もおこなっています。
狩猟免許を所持しているプロがイタチに対応しますので、安心してご依頼ください。
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まとめ
イタチについて見てきましたが、イタチが住みつくと家が臭くなる、断熱材が剥がされるなどの被害が出ます。
さらに放置すればフン尿で天井が抜けたり、剥がされた断熱材の補修が必要になったりと、最悪リフォームまで検討しなくてはならないため早めに対応しましょう。
最後にこの記事のおさらいをまとめました。
- イタチは西日本に多く、天井裏などに住みつく
- イタチは匂いや光で追い払う
- イタチの捕獲は法的な手続きに手間がかかるため、プロへの相談がおすすめ
- 追い払い、捕獲後は侵入口の封鎖を忘れない
イタチの捕獲は法的な手続きに手間がかかるため、まずは手続きなしでできる追い出しを試しましょう。「追い出しを試したが効果がなかった」「侵入口を自分で塞ぐのは難しい」場合は、プロの害獣駆除業者に相談しましょう。
執筆・監修者

害虫駆除、害獣駆除、鳥害対策の現場に立ち続けて10年超のプロフェッショナル。 保有資格は、しろあり防除施工士、防除業作業監督者、職長・安全衛生責任者教育と、シロアリ駆除やねずみ・ハクビシン・アライグマなど害獣駆除関連の資格を保有。駆除して終わりではなく、大切な「家」を守るために手厚いアフターフォローで末永くお客様とお付き合いできる関係を築いている。
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