羽アリを自分で駆除する方法は？NGな方法も紹介

「羽アリが大量発生してうっとうしい！今すぐ何とかしたい！」
「この羽アリまさかシロアリ？調査？駆除？どうすればいいの？」

じつは羽アリにはシロアリとクロアリの2種類があり、4月〜7月に出現した羽アリはシロアリの可能性が高いです。

また羽アリを大量に発見した場合、敷地内の床下に大きく育ったシロアリの巣があるおそれがあります。

なぜなら羽アリは、シロアリの巣が育つ過程の最終段階に発生するためです。

誤った羽アリ駆除をおこなうとその後のシロアリ駆除にも悪影響が出るため、今回は正しい羽アリ駆除の方法を解説します。

羽アリの出現は、シロアリ駆除のチャンスです。

この記事を最後まで読めば羽アリ駆除はもちろん、シロアリの不安からも解放されるため、ぜひ参考にしてください。

羽アリが発生する時期や気候

実をいうと、羽アリは種類によって発生する時期が異なるため、時期を見ればおおよそ種類がわかります。

まずは危険なシロアリと、自力駆除ができるクロアリを発生時期と時間帯で見分けましょう。　
ポイントは、シロアリの羽アリは4月～7月の時期に発生するという点です。

ヤマトシロアリ

4月～5月の昼間に出現する。ほぼ日本全域に生息している。湿った木材を好む。

イエシロアリ

6月～7月の夜に出現する。千葉県以西太平洋側の暖かい地域に生息している。光に集まる性質がある。

クロアリ

種類にもよるがおおむね5月～11月頃。（詳しい見分け方は、次章参照）

参考：公益社団法人 日本しろあり対策協会｜羽アリが飛ぶ時期はいつごろですか？
公益社団法人 日本しろあり対策協会｜わが国で建築物を加害するシロアリの種類と分布を教えてください（最終閲覧日：2025年11月21日）

またシロアリ・クロアリともに羽アリは高温多湿な環境を好むため、暖かい雨上がりの日によく出現します。

さらに風や雨粒が苦手なため「前日に雨が降った、また当日雨が上がったあとの風が弱い日」に出現しやすくなるため要注意です。

シロアリとクロアリの羽アリは見た目が似ていますが、それぞれ被害や対処が異なります。

ここではシロアリとクロアリの羽アリを見分けるポイントは、4月～7月の時期か否かに着目することを押さえておいてください。

次の章ではより詳しく羽アリの種類を特定し「その後どうしたらよいか」の対策を解説します。

羽アリ発生時の対応手順

結論からいえば「羽アリが発生したらどうするべきか」の対処法はこちらです。

以下それぞれの項目を掘り下げて説明していくので、順にみていきましょう。

羽アリの種類を特定する

1章目ではざっくりとシロアリかクロアリを判断する方法として、「4月～7月の羽アリはシロアリを疑う」という時期で判別する方法を紹介しました。

そこからより正確に見分けるために、今度は羽アリの姿で比較しましょう。

注目すべき点は、クロアリとシロアリでは、体と触角に大きな違いがあります。
つまり、シロアリの羽アリは胴体にくびれがなく、触角が数珠のように小さい粒々がつながった形になっています。

一方で、クロアリの羽アリは胴体にくびれがあり、触角は棒状です。

また日本には20種類以上のシロアリが生息していますが、住宅への被害が多いシロアリはヤマトシロアリとイエシロアリの2種類だけです。

この2種類のシロアリの見分け方は、羽アリの見た目で判別するのは難しいのですが、イエシロアリは太平洋、瀬戸内海、東シナ海の沿岸地域にのみ生息します。

そのためお住まいの地域が、海沿いか否かで判別するのが簡単です。

また対処法は、いずれのシロアリにせよシロアリ駆除業者の無料点検を依頼して床下の状態を見てもらうようにしてください。

もしクロアリであれば、ホームセンターなどで薬剤を入手して自力での駆除ができます。
あとで解説する「クロアリの場合の対策」を参考に自力駆除にチャレンジしてください。

羽アリが多い場所を探す

次に羽アリが多くいる場所を探します。

というのも羽アリがそこにいる理由は、下記の2つの理由が考えられるためです。

1. 光や風の関係でたまたま羽アリが集まった
2. 敷地内にある巣から出てきた

つまり羽アリがたくさんいるのか、少量しかいないのかをチェックするということです。

たとえば7月に飛ぶイエシロアリの羽アリは光に集まる性質（走光性）があるため、電灯の明かりが原因でたまたま集まることがあります。

また羽アリは飛ぶ力が弱いため、移動は風任せです。
そのため風向きによって、羽アリが集まることもあります。

つまり屋外で数匹ほどの羽アリを見つけた場合は、時期が過ぎれば自然にいなくなるため過剰に心配する必要はありません。

しかし室内に数十匹を超える羽アリがいた場合は、場合は、付近にシロアリの巣が作られ、その巣から出てきた可能性があります。

例として、シロアリが巣食うことが多い場所を挙げると、このような場所があります。

もし「お風呂場付近で羽アリをよく見かける」なら、床下などその近くにシロアリの巣がありそこから羽アリが出現している可能性がある、というわけですね。

このように「羽アリがどこにいて、どのくらいいるか？」で、対処が必要かどうかを判断することができます。

シロアリの場合の対策

これまでにもお伝えしてきた通り、羽アリがシロアリだとわかったら、すぐシロアリ駆除業者に相談してください。

羽アリは巣が大きくなった、最終段階に新しい巣を作るために出現します。

そのため室内や敷地内で羽アリが大量発生した場合は、近くに大きな巣が作られている可能性が高いのです。

ですが本来のシロアリの駆除は床下に入って駆除を行なう必要があり、目の前にいる羽アリを駆除した程度では意味がありません。

というのも床下の巣の中にはまだたくさんのシロアリが残っており、木材を食べ荒らす被害が続いているからです。

シロアリのエサは木材で、放置すれば家の柱や土台を食い尽くしてしまいます。

ひどい場合には建物の補修も必要になって大規模な工事となるため、羽アリがシロアリだとわかったらすぐシロアリ駆除業者に相談しましょう。

クロアリの場合の対策

一方でもし羽アリがクロアリだとわかったら、市販薬を購入して自力での駆除をおすすめします。

建物の補修が必要なシロアリと違い、クロアリは駆除するだけでよいためです。
市販薬を購入し建物内や庭にいるクロアリや羽アリを駆除すれば、作業は終了です。

もし屋外でクロアリの羽アリを見つけたら、殺虫剤や水をかけて駆除しましょう。
また市販のクロアリ用ベイト剤（毒エサ。アリに食べさせて巣に毒を持ち帰らせるタイプのもの）もおすすめです。

クロアリ用ベイト剤は置いておくだけで、クロアリ駆除も予防もできるためです。

ホームセンターやドラッグストアなどで、クロアリ駆除剤を購入し自分で駆除しましょう。

判断困ったらシロアリ駆除業者に相談する

「どこから羽アリがでてきているかわからない」「羽アリを見てもシロアリなのかクロアリなのか、どちらかわからない」という方は、シロアリ駆除業者に相談しましょう。

業者に頼むと害虫の種類がわかるのはもちろん、他にも次のことをおこなってくれます。

上記の対応は業者によって異なりますが、例えばアズサポートの場合は調査・見積りが無料※です。

※離島については別途お客様とのご相談をさせていただく場合がございます。

また駆除後はアフター点検もあるため、安心です。

他にも業者によって様々なサービスがあるため害虫でお困りなら、害虫駆除業者に相談しましょう。

さてここまでは羽アリの対処法を解説しました。

しかし業者に頼むにしろ、自力で駆除するにしろ、目の前の羽アリは今すぐ何とかしたいですよね。

そこで正しい羽アリ駆除の方法を解説します。

羽アリを自分で駆除する方法

うっとうしい羽アリを自分で駆除する方法を下記にまとめました。

紹介する方法はシロアリ・クロアリともに使えますが、今回はシロアリをメインに解説します。

ただし詳しくは後述しますが、シロアリの羽アリに殺虫剤をかけるのはやめてください。

他にも羽アリの出入り口付近で掃除機や水を使うと、シロアリが逃げるため、ビニール袋などで対応しましょう。

ではそれぞれの方法を詳しく解説します。

掃除機で吸い取る

まずひとつ目の方法は、羽アリを掃除機で吸い取るという対処法です。

羽アリはとても弱いため、掃除機の風圧で簡単に駆除ができます。

可能であれば見つけた羽アリを数匹保管しておき、後日やってくるシロアリ駆除業者に見せるとよいでしょう。

シロアリは種類によって駆除方法が少し変わるため、羽アリの死骸があると種類が特定しやすくなるためです。

粘着テープに張りつける

もし掃除機を出すのが面倒なら、粘着テープも手軽に羽アリ駆除に使えます。

大きな虫だと粘着テープから逃げ出しますが、羽アリ程度の小さな虫であれば粘着テープで簡単に駆除ができます。

羽アリは力も弱いため、粘着ローラーやガムテープやセロハンテープなどで問題ありません。

こちらも可能であればテープに張りつけた状態で保管しておき、業者に見せると駆除の際に役立ちます。

手軽に駆除をおこないたいなら、粘着テープがおすすめです。

水や熱湯をかける

屋外などの水をかけてよい場所なら、羽アリに水やお湯をかける対処が簡単です。

羽アリは、大量の水や強い水圧で簡単に駆除ができます。

数匹程度であればそのまま排水口に流したり、水をかけて乾いてからほうきで履いたりすれば簡単に駆除ができます。

濡れても問題ない場所なら水やお湯で駆除をしましょう。

ビニール袋で出入り口をふさぐ

羽アリの出入り口を見つけたら、ビニール袋で封鎖しましょう。

シロアリは臆病なため、出入口の付近で掃除機や水を使うと、さらに人目につきにくいところに逃げ出す可能性があります。

倒木や切り株が発生源の場合、ビニール袋で覆ってしまえばひとまず羽アリが飛んでくるのは防げます。

ただしこの対処法は一時的に羽アリを防ぐもので、巣の中のシロアリが駆除できるわけではありません。

羽アリが飛ばないように、ビニール袋を活用しましょう。

粘着テープで出入り口をふさぐ

ビニール袋同様に、粘着テープで静かに出入口をふさぐことも有効な対処法です。

シロアリや羽アリは力が弱いため、テープを貼っておけば侵入を防止できます。

ただし粘着テープは、一時的な侵入防止策です。
床下や壁の中にはまだシロアリが残っているため、早めの駆除をしましょう。

以上が、自分で羽アリ駆除ができる簡易的な対処法です。

ですがここで注意すべきことがあり、羽アリの駆除方法を間違えると、本命のシロアリ駆除が難しくなることがあります。

次の章でその理由と避けたほうがよい羽アリへの対処を解説します。

避けた方がいい羽アリ駆除方法

次に誤った羽アリ・シロアリ駆除の方法があるため、覚えておきましょう。

これらの対応が間違った対処である理由は、シロアリは臆病で弱く、危険を感じるとすぐにより人目のつかないところに隠れてしまうからです。

目の前の羽アリを駆除するために、派手に殺虫剤で駆除すると、巣にいるシロアリが危険を察知して逃げ出し、別の場所で被害を出すおそれがあります。

以下、それぞれの項目を詳しく見ます。

殺虫剤やくん煙剤を使用する

羽アリに殺虫剤など、害虫駆除の薬剤を使用するのはやめてください。

殺虫剤やくん煙剤のなかには、虫を寄せ付けない忌避効果（予防効果）があるものがあります。
巣から出てきた羽アリに殺虫剤を使うと、周囲に薬剤が残り巣にいるシロアリがより奥深くに隠れてしまいます。

シロアリ駆除業者を呼んでも調査に時間がかかったり、被害箇所を見誤ったりと別の問題が発生するため、殺虫剤を使用するのはやめましょう。

危険を察知させる

羽アリの出現場所を特定しても、羽アリの出入り口に殺虫剤を吹き込んだり、周辺の木材をめくったりするのはやめましょう。

シロアリは風や振動に弱く、危険を察知するとすぐに逃げ出します。

また掃除機や水を使った駆除方法を紹介しましたが、もし羽アリの出入り口でそれをおこなうと驚いたシロアリが逃げ出し、後々の駆除が難しくなるおそれもあります。

「穴から出てくる羽アリを何とかしたい！」なら、テープなどで静かに対応してください。
出現場所を確認したら、静かに行動しましょう。

毒エサを仕掛ける

羽アリに毒エサは効果がありません。

シロアリ駆除にはベイト剤という、毒エサを使った駆除方法があります。

毒エサをシロアリに持ち帰らせて、巣にいる仲間ごと駆除する方法です。

ですが羽アリは元々暮らしていた巣が大規模になった結果、新しい巣を作るために巣立つシロアリです。

そのためその羽アリに毒エサを使用しても、羽アリが元々暮らしていた元の巣にはシロアリの集団が残り続け、駆除にはなりません。

羽アリとシロアリの駆除は、かなり異なります。

誤った羽アリ駆除をおこなうと、本命のシロアリ駆除の妨げになるため、注意しておこないましょう。

ここまで羽アリの駆除方法をまとめてきました。

しかし「なぜ自宅に羽アリが湧いてしまったのかわからない」という方も多いでしょう。

その理由や原因を次の章で解説します。

羽アリが発生している理由

結論からお伝えすると、羽アリが発生した理由は、近くに大きなシロアリの巣があるためです。

羽アリが発生するのは、シロアリの生態と関係があります。

参考：公益社団法人 日本しろあり対策協会｜シロアリはどんな生活をしていますか（最終閲覧日：2025年11月21日）

3の段階でシロアリの数が増えず巣が小さいままだと、羽アリは出現しません。
反対に3の段階でシロアリの数が増えて大きな巣ができると、4で生まれる羽アリの数も多くなります。

もし室内に大量の羽アリがいた場合、付近に大きなシロアリの巣がある可能性が高いです。

シロアリ駆除業者に一度相談し、シロアリの調査をおすすめします。

しかし「どこに頼めばよいかわからない」「いきなり駆除は……ひとまず調査だけ頼みたい」という方も多いでしょう。

もしシロアリ駆除業者でお悩みなら、アズサポートにご連絡ください。

害虫駆除はお任せください

シロアリをはじめ害虫駆除はアズサポートにお任せください。

アズサポートは、害虫駆除を中心に暮らしの困りごとを解決している業者です。
シロアリはもちろん、クロアリやゴキブリなどの害虫全般に対応しています。

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羽アリでお困りなら、アズサポートにお任せください。

まとめ

最後に羽アリの駆除方法のおさらいをしましょう。

羽アリの駆除は掃除機などで、簡単にできます。

しかしシロアリの羽アリだと、羽アリを数匹駆除した程度では意味がありません。
巣にいるシロアリを駆除しないと建物に被害が及ぶため、一度害虫駆除業者に相談しましょう。